目次
はじめに
プロローグ
第1章 バッド・イメージを覆せ
第2章 ものが売れる瞬間を逃すな!
第3章 「手間」と「時間」は惜しむな!
第4章 営業力は”努力”で伸ばせ
第5章 戦える組織になるために
おわりに
気付き
ものが売れる瞬間は3つある。①顧客価値を制した瞬間、②贅沢品と必要品のメカニズムを理解して使い分けられた瞬間、③駆引きが上手くいった瞬間。
(1)顧客価値を制する
顧客価値とは、その商品やサービスを選ぶ理由。顧客価値のある商品とは、①買う側に購入の決め手となるものがある。②価格の高低に関わらず、多くのものの中から選ばれる理由がある。③日々の変動を視野に入れ、常に新しく創造されているものがある。
(2)贅沢品と必要品は分けて考える
人が商品を買う時の心理的プロセスは、贅沢品と必要品で異なる。贅沢品(無くても困らないもの)=直感的浮揚(一目ぼれ)ー心理的割引分(メリット・デメリットを冷静に分析する)。差分がプラスなら購入、マイナスなら購入しない。必要品(無いと困る者)=比較検討(価格が妥当か、利便性はあるか)+自己記憶(過去の記憶をたぐり出し加点・減点)。総合点が一番高かった商品を購入、という方程式になる。贅沢品を売るには、ストーリーで話すことが重要。必要品を売るには、抽象度を自在に操ることが重要。
(3)巧妙な駆引きで交渉する
駆引きには3つの鉄則がある。①感情優先の鉄則、②理屈は先行の鉄則、③マーカー(期待値の線)は先方の鉄則。まずは相手に感情をぶつける。感情で押しまくった後にそれだけでは結論を出せなくてどうしても理屈を言わなければならなくなったら、そのときは先方よりも早く理屈を切り出さなければならない。その理屈こそ、感情で押しまくられている先方に取っての逃げ道となり、この逃げ道に先方を追い込む。また、マーカー(期待値の線)は絶対にこちらから引いてはいけない。その時点でこちらの期待値が相手にバレてしまい、交渉の主導権を握られてしまう。このように、最初に感情×理屈、マーカーを先方に引かせた上で、先方が納得するような取引変数を考え、最後に引き算する。つまり、最初は掛け算、次に引き算で駆引きをする。
感想
ものが売れる瞬間を方程式で表していることが非常に斬新なアイデアでした。すぐに読める本ですが営業のエッセンスが詰まっています。
NEXT ACTION
- 抽象度を一度上げてから下ろす話術を身につける。
- 期待値の線は先に言わない。