目次
はじめに
第1章 新聞の構成を知る
第2章 記事の中身を読む
第3章 新聞ができるまで
第4章 新聞記者を理解する
第5章 情報を立体的に読み解く
第6章 ニュースを「流れ」で理解する
第7章 情報リテラシーを鍛える
おわりに
気付き
(1)情報の3次元分析
情報は①表現・プロトコル、②立場・制約条件、③動機・行動原理の3軸から見る。新聞記事においては、表現・プロトコルは、記事の重要度を見出しや配置で表現する。リードの定型文で案件の進捗などを示す。オフレコの発信者は定型の主語で表すといったことがある。立場・制約条件は、原稿は3~4人からチェックを受ける。記事の扱いや見出しは整理部員が決める。記事の中では個人的な主張でできないということがある。動機・行動原理では、記事の重要度は6つの要素(社会的影響、読者の関心、新奇性といった素材の価値+紙面需給、独自性、政治性といった会社の事情)から決まる。特ダネを書くと勝ちで、抜かれると負け。特オチを恐れ、特ダネを求めるということがある。
(2)政治(霞が関・永田町)のカレンダーを知る
政治には1年間のスケジュールがある。1月に通常国会が始まり、年度末に予算案が成立、4月から法案審議が本格化し、6月に通常国会が終わる。その後で中央官庁の人事変更がある。8月は概算要求の締め切りがあり、国会議員は海外視察などに出かける。9月から各省と財務省の予算の交渉が始まり、10月から年末にかけ臨時国会が開かれることが多い。クリスマスの頃に予算案が閣議決定される。
(3)経済の循環を理解する
経済の循環のうち、どの部分に関するニュースなのかを理解する。GDP(投資・外需・消費)が上がると生産が増え、利益が増える。企業の利益が増えると投資が増えるとともに賃金が増える。賃金が増えると消費が増える。
感想
元日経記者が書いた本で、新聞記者の仕事や実情など、なかなか知ることのできないことが知れました。新聞の読み方のテクニックというよりは、新聞業界について知ることができ、新聞がどのようにできているかを理解して、正しく新聞を読む、といった内容です。
NEXT ACTION
- 政治の年間スケジュールや経済循環の構造を意識した記事の読解をする。