目次
序 「忙しすぎる」人たち
1 高生産性シフトの衝撃
2 よくある誤解
3 どんな仕事がなくなるの⁉
4 インプットを理解する 希少資源に敏感になろう
5 アウトプットを理解する 欲しいモノを明確にしよう
6 生産性の高め方① まずは働く時間を減らそう
7 生産性の高め方② 全部やる必要はありません
8 高生産性社会に生きる意味
終 それぞれの新しい人生
気付きTOP3
(1)生産性の定義の高め方
生産性=得られた成果/投入した希少資源=アウトプット/インプットで定義される。生産性が上がるパターンは、(A)インプットを変えずにアウトプットを上げる、(B)アウトプットを維持しながらインプットを減らす、生産性が下がるパターンは、(C)インプットだけ増やしてしまう、(D)インプットを増やすがアウトプットはそれほど増えていないというものがある。そして、(E)アウトプットが2倍になったがインプットも2倍に増えていたのでは生産性は変わらない。
(2)高生産性シフト
社会は生産性が高まる方向へと変化している。仕事の価値がマイナスな人(生産性が低い仕事を守るために余計な規制を作る人)などは、働かない方が社会コストが下がるため、ベーシックインカム制度により「給料は払うから働かないでくれ」と言われる時代が来るかもしれない。学校教育の価値はゼロよりは上であるが、生産性の観点では低い。「価値がゼロより上か」という判断基準ではなくて、「生産性という観点から意味があるか」を考えると現行の学校教育には問題がある。
(3)生産性の高低と時間配分の組み合わせ
時間配分を「全投入型」と「メリハリ型」に分け、生産性の高低での組み合わせを考えると、高生産性な全投入型はアスリートや企業家、低生産性な全投入型は長時間労働者、低生産性なメリハリ型は自立不可能である。一般の人が目指すべき場所は、高生産性なメリハリ型である。学習曲線の考え方では、20%の投入時間で80%の成果レベルまで到達できるので、あれこれ手を出してみるのは自分の時間を生産性の高いフェーズのみに使っていることになる。
感想
なかなかに耳が痛くなるような本でした。大学院生時代の私もすべてのことをやろうとして、時間を無限まで引き延ばして気合で頑張ろうとする体質でした。これからの社会の方向性は、それとは真逆の方向。限られた投入時間(希少資源)で優先度の高いものだけを効率的に行う意識とスキルが求められ、生き残っていくことになります。こうした本を読む時間など、自分の時間を死守していかないといけないですね。。。
NEXT ACTION
- 実現するのが一見無理なくらい厳しいスケジュールを組んでみて生産性が上がる状況に追い込む。一方で、プライベートの時間をスケジュールにブロックしておき、仕事のバッファー時間も想定しておく。