目次
はじめに
Chapter1 運にまつわる5つの知られざる真実
真実①波に乗っている、ツキが来ているのは気のせい
真実②「宝くじに当たれば幸せになれる」はウソ
真実③スピリチュアルで運は開けない
真実④運/不運は生まれた環境とほぼ関係ない
真実⑤運は自分でコントロールできる
Chapter2 運を操る3つの科学的な方法
方法①不安に強くなる
方法②試行回数を増やす
方法③気づく力を鍛える
Chapter3 不安に強くなる5つのテクニック
①「ネガティブバイアス」の罠に気づく
②「脱フュージョン」でネガティブ思考を手放す
③「失敗ノート」をつけて読み返す
④「ビッグウィン仮説」にまどわされない
⑤人生のコントローラビリリティを高める
Chapter4 試行回数を増やす7つのテクニック
①「アズイフの法則」で幸運な人になりきる
②「ピグマリオン効果」で期待を現実の力に
③「プレ・パフォーマンス・ルーティン」を行う
④レジリエンスを高める
⑤「ビッグ・ファイブ理論」を戦略的に活用する
⑥「恥さらしトレーニング」で対人不安を消す
⑦「運動日記」で運がよくなる
Chapter5 気づく力を鍛える5つのテクニック
①呼吸法と瞑想でリラックスする
②違う選択をゲーム化する
③「自己充足的予言」にとらわれない
④「ワーキングメモリ」を解放する
⑤「セレンディピティ戦略」で幸運をつかむ
Chapter6 運の操り方 実践編
対人運
金運
恋愛運
おわりに
気付き
(1)不安が運を奪う
ギャンブラーは2回続けて勝った時点で、次は負けるのではないかと不安になる。その不安のせいで、連勝したギャンブラーはそれ以降、負けにくい安全な賭け方をし始める。結果的に、大きな負けを被る可能性が低くなり、価値が続いているように見えやすい。一方、負けたギャンブラーには、負けた分を次で取り戻そうという心理が働き、焦りとともにリスクの高い賭けをし始める。その結果、どんどん負けが込んでいき、ツキがないように見えてしまう。つまり、ギャンブルの勝ち負けは、運/不運の周期や運気の流れのせいではなく、目の前にある結果に対して、本人がどう判断し、行動したかによって決まっていく。スピリチュアルについては、人は判断に迷う状況に身を置くと、考え続けることが億劫になり、差し出された答えに賛同しやすくなってしまう(混乱法)ため、自分に知識が不足している場合ほど、思考停止になり専門家からの意見に流されやすくなっていく。
(2)チャンスに気づく力
周りから見て、仕事の速い人、記憶力の優れた人、チャンスに気づく人は、1つ1つのやるべきことを素早く終わらせ、ワーキングメモリを解放するコツをつかんでいる。セレンディピティを高めるための方法は、情報源の多様化、精神的な余裕を持つこと、そして境界線をゆるめること。経験則や常識と、直感。この境界線をゆるめたとき、ひらめきがやってくる。
(3)幸運を呼ぶ交友関係
幸運を招いてくれるのは「弱いつながり」の人であることが実は多い。転職のチャンスなどは、家族や恋人、友人、学生時代の友人など「強いつながり」からではなく、かつて一緒に仕事をしたことのある取引先の担当者や、子どもつながりのパパ友やママ友、ご近所さん、趣味や地域活動の仲間などから得た方が多い。強いつながりの人たちは、自分の似たような環境で生活をしていることが多い。強いつながりである会社の仲間は、同じ分野で独立した途端、ライバルに変わる。また、同業他社への有利な転職があったとしても譲ってくれることは少ない。なお、付き合う人からは大きな影響を受けている。「感染理論」とは、人は自分に似た人の考え方、生活習慣に影響されやすい。無意識のうちに、友人の望む姿に変わっていく。これは脳が自分を取り巻く人間関係に適応しようとするから。さらに「目標感染」というものもあり、親しい人が新たな目標を掲げて行動し始めると、それに感染したように友人たちも何かに取り組み始める。
名言Select
守株(韓非子の故事):以前はこの方法でうまくいったから、今後もうまくいくはずだという思い込みへの戒め。(ウサギが走って木の切り株に当たって死んだのを見た宋の農民が、仕事を投げ捨てて毎日切り株を見張ったものの、ついにウサギは取れなかった)
感想
「運」という目に見えず、一見科学的でない分野について、科学至上主義のメンタリストDaiGo氏が切り込んだ本です。とても斬新な内容で面白かったです。
NEXT ACTION
- 脳のワーキングメモリを開けるように意識、トレーニングする。
- 一日の終わりに、良かったことと悩みを書き出す。