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~成長とは気付きにより思考が変わり、行動が変わり、結果が変わることである~

★★★人生の短さについて他2篇 セネカ

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目次

人生の短さについて

母ヘルウィアへのなぐさめ

心の安定について

 

気付き

(1)閑暇に生きる

人生は短く、技術は長い。人間はたくさんの偉大な仕事をなしとげる力を持って生まれてくるというのに、それよりもずっと短い期間しか生きられない。しかし人間はまるで永遠に生きられるかのように生きている。すべての人間の中で閑暇な人といえるのは、英知を手にするために時間を使う人だけだ。そのような人だけが生きているといえる。そのような人は、自分の人生を上手に管理できるだけでなく、自分の時代に、すべての時代を付け加えることができるからだ。閑暇であるとは、自分自身と向き合わず、なすべきことをなにもしていない状態ではなく、解放された自分の時間のなかに、自分の心が戻っていなければならない。考えるべきは、自分の性格が実務的な活動に向いているのか、それとも閑暇の中で学問や思索をすることに向いているのかということだ。

(2)賢者の生き方

絶大な幸せは、それがどんなものであれ不安に満ちている。偶然から生まれたものはみな不安定であり、高く上れば上るほど転落しやすくもなるものだが、だれも転落を喜びなどしないからだ。多大な苦労をして手に入れたものを保持するために、さらに多大な苦労をしなければならない。自分自身に軽蔑されるようなことをしなければ、だれも他人に軽蔑されることはない。卑屈で賤しい精神であればそのような侮辱を受けやすい。しかし、きわめて過酷な不運に見舞われても自分をふるい立たせ、ほかの人間なら押しつぶされてしまうような災いに打ち勝つことのできる人は違う。悲惨さそのものが、いわば聖者の証となる。というのも、われわれ人間の心は、悲惨な状況の中で力強く耐える人に、最も深く感動するようにできているから。賢者は人間の過ちを免れている。賢者には、すべて望んだとおりに起こるのではなく、考えた通りに起こる。しかるに、賢者が真っ先に考えるのは、自分の計画がなにかに妨げられる可能性なのだ。そして、絶対に成功するという確信を持たないから、望みを捨てるときに感じる心の痛みも、当然より軽くなるのである。学問とは、世界の成り立ちとその運動を解明し、世界を動かす法則である運命を知るためになされるものである。だから、学問をすることによって、われわれは、運命に対処する方法を知ることができる。学問をすることこそが、悲しみを克服する最良の手段となる。

(3)欲の少ない友を選ぶ

われわれはできるかぎり欲の少ない人を友に選ぶのがよい。なぜなら、欠点がいろいろとあれば、それはひそかに忍び寄ってきて、だれかれかまわず近くの人に飛び移り、触れるだけで害を及ぼすからだ。

 

感想

哲学の名著です。難解で読みにくい部分もありましたが、人生を通じて心に残る言葉にいくつも出会えました。