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~成長とは気付きにより思考が変わり、行動が変わり、結果が変わることである~

★★図25枚で世界基準の安保論がスッキリわかる本 高橋洋一

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目次

はじめに

01 戦後の戦争の基礎データは、日本周辺が世界の中でも「戦争リスクが高い危険地帯」であることを教えてくれる。

02 「民主的平和論」で考えると、民主主義国家ではない中国、北朝鮮ベトナムなどは特に危ない!

03 民主度が低く、現在も武力介入を続けるロシアには油断は禁物。ただし、近年の行動を見ると、日本にとっては中国のほうがずっと危険になっている。

04 国際政治・関係論の最終理論、ラセットとオニールの「平和の五要件」を理解すると、議論のフレームが整理できる。

05 安保関連法の成立による集団的自衛権の行使容認は、同盟関係の強化に資するため戦争のリスクを最大40%程度減らす。

06 国連軍への協力や米軍への基地提供により、日本はこれまでも集団的自衛権を事実上行使してきたと諸外国は考えている。

07 国の自衛権は個人の正当防衛と同じ。「個別的」「集団的」と分けて運用する外国はほとんどなく、憲法の不戦条項にも違反しないと考えられている。

08 集団的自衛権を行使するとアメリカの戦争に巻き込まれるという主張は、過去の事例や自衛隊の能力から見ても誤っている。

09 南シナ海の状況に置き換えれば、同盟を弱体化させる危険と集団的自衛権の有効性がわかる。

10 集団的自衛権の行使を認めると徴兵制になるというのはデマ。海外の状況を比較すれば、むしろ個別的自衛権のほうが徴兵制につながりやすい。

11 日本は米軍駐留経費の約75%を負担しているが、それでも、個別的自衛権だけの自主防衛より防衛コストは格段に安い。

12 集団的自衛権自衛隊のリスクが高まっても、全体ではリスクが低下してより安全になる。

13 日本の集団的自衛権行使に反対しているのは中国・韓国と一部の平和ボケ日本人だけ!諸外国の多くが、すでに賛同の意向を表明している。

14 北朝鮮の核は、日米同盟の強化とミサイル防衛能力の拡張、さらには潜在的保有国政策で対応できる。

15 長期的にはアジア版NATOの構築を目指すことで、地域全体の戦争リスクを低下させ、平和で反映する日本を実現できる!

おわりに

 

気付き

(1)平和の五要件(リアリズムとリベラリズム

軍事力に関するリアリズムの要素は①有効な同盟関係を結ぶこと、②相対的な軍事力、またリベラリズムを代表するカントの三角形については、③民主主義の程度、④経済的依存関係、⑤国際的組織への加入に置き換える。このような置き換えを行った上で数学的な処理を行ったところ、①~⑤のすべての要素が戦争を起こすリスクに影響を与えることが判明した。①で40%、②で36%、③で33%、④で43%、⑤で24%戦争発生のリスクを減少させる。

(2)川を上れ、海を渡れ

「川を上れ」とは過去の経緯を調べること。「海を渡れ」とは海外の事例を調べること。何かのテーマについて判断を迫られた時、この2つだけでも事前に調べておけば、たとえ細かいロジックがわからなくても判断に迷うことがなくなる。同時に、あまりにも的外れた判断をすることも防げる。

(3)不戦条項を持つ憲法はたくさんある

日本の憲法9条の戦争放棄は、1928年のパリ不戦条約を源流とする規定。戦後の世界各国での憲法の規定や国連憲章にも影響を与えており、必ずしも日本だけが戦争否定の憲法を持っているわけではない。主要国では、韓国やフィリピン、ドイツ、イタリアなどの憲法に盛り込まれている。ところが、これらの国では集団的自衛権憲法の規定上行使できないなどという議論はまったくされていない。

 

感想

2016年に話題になった本です。これを読んだ現在、ロシアはウクライナに侵攻しようとしており、北京オリンピックは不穏な空気で終わり、北朝鮮からミサイルが連射されています。安保関係のことは勉強したことが全くありませんでしたが、ニュースや世論の空中戦に惑わされるのではなく、きちんと正しいことを勉強しなければならないと思いました。