目次
はじめに
序章 仮説思考とは何か
第1章 まず、仮説ありき
第2章 仮説を使う
第3章 仮説を立てる
第4章 仮説を検証する
第5章 仮説思考力を高める
終章 本書のまとめ
気付き
(1)仮説思考を鍛える
問題を解決する場合、問題発見の仮説と、明らかになった問題解決の仮説の二段階を使う。仮説を立てるためには、①反対側から見る、②両極端に振って考える、ゼロベースで考えるという三つが効果的。ディスカッションの際にも、必ず自分なりに仮説を立てて置き、それを先にぶつけなくてはならない。これは最低限のルールで、自分で何もわからない状態で相手に教えてもらおうとする姿勢では何も得られない。実際の仕事の中でも、上司の意思決定をシミュレーションすることで鍛えられる。とにかく、対して情報がないうちから結論を出すのだから、最初は気持ち悪くて当然だ(もし、そう感じないのならよほどの天才か鈍感である)。会社の重要な仕事で仮説思考でミスをしたらと心配なら、まずは仕事に関係ないことで訓練すればよい。
(2)検証と分析の基本
実験による検証として、テストマーケティングがある。静岡、札幌、広島などが選択されることが多く。これには、所得分布、嗜好などの面で、全国市場をコンパクトにした平均的ない市場とみなし得ること、域内で完結した広告媒体が存在することなどの理由がある。分析の基本はクイック&ダーティーである。また、有効数字についても、経営に必要な数字は有効数字ひと桁でよい。本質的なことを見ないで細かな数字にとらわれると、判断を間違えることになる。
(3)意思決定に役に立つ情報
情報理論では、不確実性が高いことをエントロピーが大きいと表現する。新しい情報が加わって不確実性が低くなれば、エントロピーは小さくなる。ある情報で二つの選択肢のうちのひとつを消すことができれば、意思決定が簡単になり、エントロピーが小さくなる。意思決定をするときには、いますでにある選択肢を狭めてくれる情報だけが役立つのだ。思い付きの意見をいって仕事のやり直しを命じる上司は、戦略実行上の遅れや迷いをもたらす原因となっている。
感想
優秀なコンサルタントがどのように仮説を立てて仕事をしているかということがわかります。内容は完全にビジネスのものですので、他にも日常的な内容で事例があればよりわかりやすいと思いました。
NEXT ACTION
- 情報を集め始める前に、まずは仮説を立てる。
- 相談する前に、先に自分の仮説を言う。
- 上司の意思決定をシミュレーションする。
- 分析の有効数字が細かすぎないかチェックする。